ギャバ(GABA)とは?気になる効果とおすすめの食品

ギャバって最近よく耳にするけど、一体どんな成分なの?とギャバについて気になっている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ギャバっていったい何者なの?という疑問に対する解説や、ギャバがもたらす効果、ギャバが多く含まれている食品について紹介しています。
記事を読めばギャバに関する知識が身に付きますよ。

現代人にとって嬉しい効果をたくさん持っているギャバについて、知ってみたくはありませんか?
(2023.9.27編集)



ギャバって何?

 

ギャバとは

GABAはGamma-Amino Butyric Acidの頭文字を取ってGABA。
すなわちギャバと呼んでいます。

日本語では、γ(ガンマ)-アミノ酪酸というアミノ酸の一種です。
たんぱく質はアミノ酸でできているのですが、GABAはたんぱく質にはならない非たんぱく質性アミノ酸に分類されます。

水に溶けやすい性質を持っていて、腸管から素早く吸収されるのが特徴です。

ギャバはどこにあるの?

ギャバは、哺乳動物の脳や脊髄に多く存在しています。
私たちの体内では、興奮を抑える働きを持つ、抑制性の神経伝達物質として働いています。

2000年を過ぎたあたりから、ギャバが急速に機能性表示食品やお菓子、飲み物になどに含まれる栄養素として知られるようになりました。

でも実は、ギャバは特別な成分ではなく、身近な食物に含まれているんですよ。
動物や植物に関係なく、自然界に広く分布しています。

 

ギャバの効果とは?

 

ギャバが持つ様々効果

ギャバに関する研究は、まだまだ発展途上なものの、ギャバがもたらす効果として、仕事や勉強による、一時的・心理的なストレスの低減機能、疲労感の軽減、睡眠の質の改善、血圧を下げる認知機能の改善など、色々な嬉しい作用が報告されています。

次項からは、ギャバが体にどのように作用しているのか、メカニズムが分かってきているものをご紹介していきます。

気持ちを落ち着かせる


ギャバは体内で、神経の興奮を抑える作用を持っており、この作用によって気分が落ち着く効果があると考えられています。

パーキンソン病などの、神経系の異常に原因がある病気の方では、脳脊髄液中のギャバ濃度が低下することが判明しました。
これらの病気の方の脳脊髄液ギャバ濃度は、症状が重いほど低下することも明らかになっています。

また、気分がふさぎがちな人や、精神状態が不安定な人は、血液中のギャバの量が健康な人よりも少ないこと、アルコール依存症患者で気分の落ち込みやすい人も、脳脊髄液中のギャバ量が健康な人よりも少ないことが分かっています。

参考:佐々木泰弘, 河野元信. ギャバ(GABA)の効能と有効摂取量に関する文献的考察. 美味技術研究会誌. 2010, 15, p32-37.

食品からのギャバでリラックス

なんとなく、脳が原因で不健康な方は、ギャバ濃度が低くなっていることがイメージできてきましたね。

しかし実は、健康な人でも脳脊髄液中のギャバ濃度は、加齢とともに減少することも明らかになってきました。
『特に女性はギャバ濃度の減少が顕著に見られる』と判明しているんですよ。

その例として、更年期または初老の方に、ギャバを多く含んだ食品を摂ってもらうと、自律神経調節不良の症状が改善したとの報告があります。
自律神経調節不良の症状は、不定愁訴、抑うつ、眠れない、イライラ、倦怠感などです。

ほかには、健康な人がギャバ製品を摂取すると、脳波のアルファ波が上昇して、ベータ波が低下したとの結果も出ています。

ちなみに、アルファ波はリラックス時に現れる脳波で、ベータ波は緊張や興奮時に現れる脳波です。
すなわちアルファ波の上昇は、リラックス状態を示しています。

参考:佐々木泰弘, 河野元信. ギャバ(GABA)の効能と有効摂取量に関する文献的考察. 美味技術研究会誌. 2010, 15, p32-37.

血圧を下げる

血圧の調節は、交感神経が担っています。
交感神経が興奮すると、交感神経の末端からノルアドレナリンが出て、血管が収縮し血圧が上がるしくみです。

ギャバは、末梢神経のGABAb受容体に結合すると、ノルアドレナリンの分泌を抑制し、血圧上昇を抑えると考えられています。

そして、ギャバが優秀と言われる秘密が『血圧が正常な人がギャバを摂取しても、血圧は変わらない』という点です。
このおかげで、今血圧に悩んでいない方でも、安心して摂取できますね。

参考:佐々木泰弘, 河野元信. ギャバ(GABA)の効能と有効摂取量に関する文献的考察. 美味技術研究会誌. 2010, 15, p32-37.

満腹感を感じやすくなる

冒頭でギャバは「脳内に多く存在し、神経伝達物質として働く」とお伝えしました。
けれども、食べ物から摂取したギャバは、体内で吸収されても脳の中へは運ばれないことが分かっているのです。

では、どのようにしてギャバは脳へ作用するのでしょうか。
脳が満腹感を感じる機能とギャバとの関連性を示す研究結果を1つご紹介します。
食べ物から摂ったギャバは、脳へ向かう神経に作用して、満腹感を伝える脳の機能に影響を与えていることが判明しました。

通常食事を摂ると「お腹がいっぱいになった」と、誰しもが空腹感を満たされますよね。
この一連の反応において、ギャバがあることによって、より満腹感を感じやすくなるのです。

ちなみにこの機能は、注射からギャバを摂取しては、確認できなかったとのこと。
食事からギャバを摂ることで、食べ過ぎの防止の効果が期待できます。

参考:京都府立大学|【共同研究成果】GABAの脳作用による満腹感増強についての産学連携研究成果をスイスの学術誌で発表

植物とギャバ

ちなみに、植物におけるGABAの作用をご存知でしょうか?
植物のストレス緩和にも、ギャバが関わっているのです。

植物にとってのストレスは、生育する場所の温度や、土壌環境などの周囲の環境変化です。

植物はストレスを感じると、細胞の中のpHが酸性に傾くことがあります。
この際、植物内でギャバを作る動きをすると、細胞内のpHが中性に戻るといった現象が起こっています。
人間も植物も、ギャバのおかげでストレスを和らげているのですね。

参考:堀江健二, 渡部一哉, 坂下真耶, 山津敦史. GABAの生産技術の確立と高機能食品の市場開発. 化学と生物. 2019, 57(4),p207-212

ギャバをどれくらい摂れば良いの?

ギャバには、いろいろな嬉しい効果期待できることが分かってきました。
では、それらの効果を得るためには、一体どれくらいの量を摂れば良いのでしょうか。

精神安定作用を期待する場合では1日あたり、26.4~70mg、血圧降下作用を期待する場合は1日あたり10~80mgの摂取量で効果が見られています。

これらの結果から確実に効果を得るなら、1日あたり30mgほど以上が良いと考えられます。

ギャバは水に溶けやすい性質のため、いらない分は体外に排出される性質もあることから、サプリメントも含めた食品から摂取する範囲の量であれば過剰症の心配はありません。

多くの研究では、効果は摂取を始めて2~4週間後に出始め、4~8週間摂取を続けると、さらに高まることが報告されています。
もちろん、摂取をやめると効果も低減してしまうものの、すぐ効果が切れることはなく、1~2週間は持続すると考えられています。

参考:佐々木泰弘, 河野元信. ギャバ(GABA)の効能と有効摂取量に関する文献的考察. 美味技術研究会誌. 2010, 15, p32-37.

 

ギャバが含まれるおすすめの食品

 

実はギャバは、最近取り上げられることが増えただけで、なかなか出会えない特別な栄養素というわけでもないんです。
チョコレートやカカオ、トマト、発芽玄米、漬物・味噌・醤油などの発酵食品、とりわけ和食に多く含有されています。

【主な食品中に含まれるギャバ量】

食品名 GABA含有量 mg/100g
キムチ 38~84
たくあん 39~95
奈良漬け 58
しば漬け 8~63
醤油(固形物) 67~79
米酢 15
清酒 2
メロン 63.0~96.3
ワイン 6
ビール 5
野菜ジュース 56
茶葉 24~39
発芽玄米ご飯 5.2
白米ご飯 検出せず
白米 約1.5
出典:山元一弘:ギャバの機能特性と健康志向食品への展開,食品加工技術,26-1,34-39,2006.

上記の結果からも、お漬物に多く含まれているのが良く分かりますね。

でもお漬物を毎日食べると考えると、食塩量が高いのが気になる点です。
ギャバのために毎日これらを摂取していると、逆に身体を悪くしてしまうかもしれません。

なので、食材をまんべんなく使った献立を意識したり、主食の白米を発芽玄米や胚芽米に変えたりすると良いでしょう。

難しい場合は、サプリメントを利用すると、簡単にギャバを摂れるので便利ですよ。

参考:佐々木泰弘, 河野元信. ギャバ(GABA)の効能と有効摂取量に関する文献的考察. 美味技術研究会誌. 2010, 15, p32-37.

ギャバは経口摂取だと意味がない?

口から食べ物、飲み物を補うことを言う経口摂取ですが、ギャバはこの摂取では効果がない・意味がないとのウワサがチラホラとあるよう。

ギャバが経口摂取をしても意味がないと言われてしまうのは、

・神経伝達物質は体内ではなく脳内に摂りこまないと効果を発揮しないため
・脳を保護する血液脳関門という組織がギャバを摂りこめず脳に届かないため


という理由があるからです。

ただ京都大学のギャバの経口摂取における研究では、

・摂取後30分程度でリラクゼーション作用のある副交感神経の働きが高まった
・水とギャバを摂り、ギャバを摂った方がリラックスを示すα波の量が増えた


との興味深い報告があります。

ギャバの経口摂取に意味がないことはなく、このような研究結果からも脳への作用が期待できると言えるでしょう。

ギャバをサプリメントで摂るメリットとは?

ギャバはいつでも入手しやすい身近な食品・飲み物に含有があるんですね。

ただ、忙しい毎日を過ごしていたり疲れが溜まっている時には、食べ物・飲み物からギャバのバランスを考えた摂取が手間に、難しく感じることがあるのではないでしょうか?

そんな場合におすすめなのが、サプリメントでギャバを摂取すること。
サプリメントでギャバを摂取することには、

・1日に必要な摂取量をバランスよく補える
・製品によってギャバの効能をサポートするプラスアルファの成分が配合されている
・飲むだけでカンタンにギャバを補えて続けやすい

というメリットがあります。

ギャバのサプリメントにはさらに

・免疫力アップ
・お仕事の作業効率を高める
・勉強時の集中力、モチベーションをキープする

といった効果が期待できます。

ギャバが増えていく!?一緒に摂りたい栄養素、食べ物とは?

自身ではコントロールやケアが難しいメンタル面の健康に働きかけてくれるギャバ。

この栄養成分の不足・減少は、ストレスへの耐性が弱まったり、睡眠の質の低下などさまざまな悪影響を及ぼしてしまいます。

ギャバを食品やサプリメントで補う際には、

・肉や魚、キノコ類に含有が豊富なビタミンB群
・卵、乳製品、大豆製品、肉や魚全般に含有が多いアミノ酸、タンパク質

といった食べ物・栄養成分を補うことがおすすめです。

GABAは摂りすぎても大丈夫?

ギギャバは現代人によくある悩み、ストレスのケアやリフレッシュ、活力を高めるといったメンタル面にプラスの恩恵を与えてくれる栄養成分ですが、

「たくさん摂った方が効果が高まる?」
「逆に、ギャバを摂りすぎると悪影響が出てしまうの?」

といった疑問を抱いていませんか?

ここではギャバを摂りすぎると心身に良くない影響があるのか、知っておきたい安全性や副作用、正しい摂り方について解説してみたいと思います。

ギャバを摂りすぎるとどうなる?副作用について

ギャバはわたしたちの食生活で頻繁に摂り入れられている身近な食品に含まれていたり、もともと自然界にも存在する栄養成分となっています。

またギャバは人間の体内にも存在しているアミノ酸の一種のため、重大な副作用が出るとの報告はなされていません。

ギャバの過剰な摂取量の目安は1日に1,000㎎とされていますが、摂り過ぎてしまうことで、

・動悸
・息切れ
・皮膚の赤み、かゆみ
・唇のしびれ、痙攣


などの副作用がまれではあるものの出てしまうケースがあります。

逆にギャバの摂取が1日10g以下と少なすぎることも、

・呼吸がいつもよりも早くなる
・ささいなことでイライラ、不安になる
・イライラや憂鬱感が長く続く
・顔や手にピリピリとした刺激、違和感が出る
・吐き気

という悪影響が出やすくなると言われています。

ギャバだけではなく、どんなに有効性・安全性が認められた栄養成分であっても、必要以上の摂取・不足は心身の負担になってしまうことを知っておきましょう。

ギャバは1日どれくらい摂るのがベスト?

心身への負担が少なく、ギャバが持つ恩恵をしっかりと実感するための目安量、早めに押さえておきたいポイントではないでしょうか?

1日に摂取しておきたいギャバの目安量は、どんな効果や不調の改善を求めるのかによって異なることがわかっています。

以下に、目的に合わせたギャバの摂取量の目安をまとめてみましたので、食べ物や飲み物、サプリメントを上手に使ってバランスの良い摂取を心がけてくださいね。

・比較的健康で、ストレスや不安感がたまに出る場合:20~50㎎程度
・サプリメントのみでギャバを摂りたい場合:50~100㎎程度
・鎮痛、鎮静、ストレスケア、集中力向上が目的の場合:200~500㎎程度
・うつなどメンタル系疾患の改善、予防が目的の場合:300~600㎎程度

まとめ

ギャバはγ(ガンマ)-アミノ酪酸というアミノ酸の一種です。私たちの身の回りの動植物に多く存在しています。

ギャバに期待される効果は、気分を落ち着かせる効果や血圧降下作用、食べ過ぎ防止作用、そのほかにもストレス軽減、睡眠の質を高める、認知機能の改善など様々です。

ギャバを多く含んでいる食材には、発酵食品や、メロン、野菜ジュース、発芽玄米のごはんなどが挙げられます。

ただし、塩分を多く含む発酵食品の摂り過ぎには気をつけましょう。
サプリメントを利用すると、手軽にギャバが摂れるのでおすすめです。

特に最近、ストレスや血圧が気になっている方は、一度試してみてはいかがですか?

※本記事は管理栄養士監修のもと作成しております



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