ダイエット中の空腹感どうする?


美容や健康維持のためにダイエットをはじめたものの「空腹感がなかなか我慢できない……」と困っていませんか?
運動や睡眠など他の行動で一時的に気を紛らわすことができても、このままダイエットが続けられるか不安ですよね。ダイエット中の空腹感を乗り切るポイントは、我慢せずに正しい対処法を知ることです。
この記事は、ダイエットを成功させたいと考えている人向けに、空腹感を我慢してはいけない理由や空腹感を解消する方法について詳しく解説しています。

ダイエット中に空腹を我慢してはいけないはホント?


「ダイエット中の空腹は我慢しない方がいい」と聞いたけれど、本当に信じてよいのか不安に感じる人もいるでしょう。ダイエット中の空腹感を解消するには、我慢せずに食べることが必要です。空腹状態が長くなるにつれて、次の食事の吸収率が高くなり、ダイエットに悪影響を及ぼす可能性があるからです。
ここでは、空腹感を我慢した場合に引き起こる身体への影響を3つお伝えしていきます。

太りやすい状態になる

ダイエットのために空腹を我慢してしまうと、逆に太りやすい状態を作り出してしまいます。これは食事の前後で変動する血糖値が大きく関係しています。血糖値とは血液中に含まれるブドウ糖(グルコース)の濃度を指し、食事が消化吸収された後はブドウ糖となり、体内に運ばれます。食事により血糖値が上昇すると膵臓から「インスリン」が分泌され、ブドウ糖を身体の細胞に取り込む働きをして、エネルギー源となります。またインスリンは余分なブドウ糖をグリコーゲンや中性脂肪に合成して、血糖値を下げる働きもしてくれます。
空腹時間が長いと血糖値が下がり、低血糖状態となります。その状態から食事を摂ると通常時よりも体内で吸収されやすく、必要なエネルギー以上に栄養を蓄積してしまい、太りやすい状態となります。

筋肉量の低下から基礎代謝が落ちる

身体は空腹状態が続くと生命の危険を感じ、エネルギーを補給しようと筋肉を分解して利用します。筋肉量が低下すると併せて基礎代謝も落ち、身体に蓄積した脂肪を分解できず、結果的にやせにくい状態になってしまいます。筋肉は運動時のエネルギー消費にも役立つため、筋肉量の低下はダイエットの妨げになります。

ストレスによる悪影響の可能性がある

食べたい気持ちを抑えて、空腹感を我慢していると少なからずストレスがたまるでしょう。身体にストレスが生じると、抑制のために副腎皮質から「コルチゾール」と呼ばれるホルモンが分泌されます。コルチゾールが体内で過剰に分泌されると、成長ホルモンの働きが阻害され、基礎代謝の低下から脂肪が燃焼しづらくなると言われています。またストレスを解消するようなドカ食いにつながる可能性も考えられます。

このように空腹を我慢してしまうとダイエットによいことはありません。ダメな理由をきちんと理解したうえで、ダイエット中の空腹時に食べてもよいものを選択できるようにしましょう。

ダイエット中の空腹時に食べてもいいもの


空腹を我慢すると血糖値の急激な変動から食欲が増す原因にもつながります。血糖値のゆるやかな上昇には長時間の空腹を避け、適切な間食を摂ることが効果的です。間食は1日200kcal以内に抑えることが望ましいとされていますが、ダイエット中においては、食事と合わせて1日の摂取エネルギーが消費エネルギーを超えないように配慮しましょう。ダイエット中の空腹時に食べるとよい食品をご紹介します。

食物繊維を多く含む食品

食物繊維は腹持ちがよく、少量で満足感を得ることができるためダイエット時の間食に適しています。腸内環境を整える働きから食事制限で陥りがちな便秘解消にも役立ちます。また血糖値の急激な上昇を抑えたり、コレステロール値を下げてくれたりする作用もあります。食物繊維は海藻類や野菜類、キノコ類に多く含まれます。間食であれば干し芋やドライフルーツ、アーモンドなどがおすすめです。ナッツ類は抗酸化作用が期待できますが、カロリーが高いため、摂りすぎには注意しましょう。

糖質が低い食品

一般的に間食として認識されている洋菓子やスナック菓子は糖質が多く含まれるため、血糖値の急上昇につながり、ダイエット中の間食には適しません。また糖質のほとんどは早く消化されることから、摂取してもすぐに空腹になりやすいです。その分、低糖質の食品は食べてもゆるやかに血糖値が上がるためダイエット中の間食には望ましいでしょう。
市販されている低糖質商品や、おにぎりであれば玄米や雑穀の混ざったお米がおすすめです。

たんぱく質を多く含む食品

筋肉量が多くなると基礎代謝が高まり、脂肪燃焼に役立ちます。筋肉を体内で合成し増やすためにはたんぱく質が必要になります。食事制限をしている場合には不足しやすいため、空腹時に食べる間食として補うと最適です。たんぱく質は動物性食品である肉や魚、卵や乳製品、植物性食品である豆腐や豆乳などに多く含まれています。間食として食べるならゆで卵や牛乳または豆乳、ヨーグルトやチーズなどが手軽に食べられるでしょう。

空腹になりにくい食事の仕方は?


ダイエット中の空腹感は我慢しない方が望ましいですが、工夫した食事の摂り方をして、事前に空腹になりにくい環境を作ることも大切です。
空腹になりにくい食事を摂るための4つのポイントを説明します。

時間を決めて食事をする

食事を摂る間隔は4~5時間が理想的と言われています。とくに昼食と夕食の間は6~7時間程度空いてしまうこともあるため、上手く間食を利用しましょう。1回の食事を抜いてしまうと次の食事までの時間が長くなり、血糖値の急激な上昇になりかねません。3食を決めた時間に規則正しく食べるようにすると食事前後での血糖値の上昇を防ぐことができます。

食べる順番に気を付ける

食事を食べるときには、野菜類や海藻類など食物繊維を含む食品から食べるようにしましょう。はじめに食べることで糖質や脂質の吸収を抑え、血糖値の急上昇が避けられます。ごはんやおかずなど糖質を多く含む料理を先に食べてしまうと血糖値の変動が大きくなるため、食べる順番を意識して食事を摂りましょう。

よく噛みゆっくり食べる

食べはじめてから満腹中枢が刺激されるまでの時間は約20分かかると言われています。1口30回以上は噛むように心掛け、ゆっくりと食べるようにしましょう。早食いの場合は20分以内に食べ終わってしまうこともあるかと思います。まだ食事量が足りないかもしれないと感じても腹八分目にとどめ、少し様子を見てみるのがおすすめです。

必要に応じてサプリメントを活用する

空腹時間が長くなり、食事の血糖値上昇が気になるときや食事制限で栄養不足を感じるときには、必要に応じてサプリメントを活用することもおすすめです。
上手くサプリメントを利用して血糖値の変動をサポートしたり、不足しがちな栄養素を補ったりすることで、よりダイエットを効率的に進めてくれるでしょう。

まとめ


今回は、空腹感を我慢してはいけない理由や空腹感を解消する方法について詳しくお伝えしました。ダイエット中の空腹感は我慢せず、間食を上手に活用しながら血糖値をコントロールすることが大切です。空腹を感じても焦らずに正しい対処法を実行し、理想の健康的な身体を目指しましょう。

※本記事は管理栄養士監修のもと作成しております。



一覧に戻る